奈良の鹿寄せってどんなイベント?実施時期や場所など詳細情報も

奈良で毎年冬に行われるイベント「鹿寄せ」

ホルンの音に誘われた鹿の群れが林の中から駆け出して来るのを見られるイベントですが、鹿はなぜホルンの音で集まるのでしょうか。

鹿寄せの歴史から実施時期・場所までこの記事でご紹介します。

 
鹿寄せ

 

 

鹿寄せは鹿のエサが少なくなる冬に行われる伝統行事

 


 
鹿寄せの歴史は明治時代にさかのぼります。

明治24年にラッパを使って鹿を呼び寄せたのがはじまりで、その後戦時中などは実施されていませんでしたが、昭和24年からは観光のために鹿寄せが毎年行われています。

冬は鹿の食料となる草や葉っぱが少なくなるため、鹿はドングリをもらえてラッキー、冬は観光客が少なくなるので鹿寄せで観光客が増えれば人間もラッキー、という一石二鳥なイベントなのです。

 

 

ホルンの音で鹿を呼び寄せてドングリを与える

 

 
鹿寄せに使われるホルンは「ナチュラルホルン」という種類で、一般的にオーケストラ等で使われているホルンとは違う種類です。

このホルンでベートーベンの「田園」のメロディを吹くとあら不思議、林の中や山の中から鹿たちが走って集まってきます。

 

出典:4travel

 
集まってきた鹿たちにドングリを与えるのは奈良の鹿愛護会スタッフの役目なので、一般の参加者はドングリをあげることはできません。

わたしたち見学者はドングリを食べる鹿のかわいい姿を見て、写真や動画に収めましょう。

 

なぜ鹿はホルンの音に反応して集まってくるのか?

 

 
野生の鹿がホルンの音に反応して集まってくるのは不思議ですね。

これは明治24年という昔から鹿寄せが行われていたため、ラッパやホルンの音を聴いたら「この音はドングリがもらえる音だ!」と鹿が学習したためです。

エサに関することや生命の危険に関することに対しては野生動物の学習能力はとても高いです。

なお、この「ホルンの音=ドングリがもらえる」という条件反射は、奈良の鹿独特のものです。

奈良以外の土地で山の中に住んでいる鹿たちに向かってホルンを吹いても、当然鹿は集まってきません。

 

 

実は冬だけじゃない!鹿寄せの実施時期

 


 
鹿寄せは毎年2月~3月に行われます。

2018年の場合、2/8(木)~3/11(日)の間毎日(月曜を除く)行われています。
この期間に行われる鹿寄せは無料で見ることができます。

年によって実施時期は変わるので、2018年以外の実施については奈良の鹿愛護会のホームページなどをご確認ください。

また、2月~3月に行われる鹿寄せ以外にも、年によっては7~9月の休日に「なつの鹿寄せ」が行われることや、12月初旬にも行われることがあるため、詳細は奈良の鹿愛護会のホームページをチェックしてください。

さらに、鹿寄せを実施していない時期にどうしても鹿寄せを見たい場合は、1回20,000円で好きな日に奈良の鹿愛護会に依頼することもできちゃいます。

どうしても見たい方は検討してみてはいかがでしょうか。

 

鹿寄せの実施場所

 

出典:4travel

 
鹿寄せは春日大社の近くの「飛火野」という草原で行われます。

通常は10時から行われ、約15分程度で終了しますので、10時前には飛火野に着いているようにしましょう。

飛火野と言っても広い野原ですので、どこに行ったらいいか分からず鹿寄せが見られなかった!という方もいらっしゃいます。

この地図上のピンが立っているあたりを目印にして行けば、全く鹿寄せが見られなかった、ということは無いと思うので参考にして行ってみてください。

 

 
なお、鹿寄せは雨天決行です。(荒天の場合は中止)

 

おわりに

 
野生の鹿の群れがこちらに向かって駆けてくるというダイナミックな経験が出来るのは日本中で奈良の鹿寄せだけです。

この貴重な体験をしに、是非奈良に行ったら鹿寄せを見てみてくださいね。

 
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