植物が枯れ、草も生えなくなる冬。
鹿たちはいったい何を食べて生き延びているのでしょうか。
鹿の食べ物
鹿は草食動物で、4つの胃を使って食べ物を消化する反芻動物です。
鹿は植物ならほとんど何でも食べます。
葉っぱはもちろんのこと茎、花、実、根、枯葉から樹皮まで何でも食べます。(一部、鹿が嫌う植物もあります。)
冬の鹿は何を食べているのか
冬になると木々の葉っぱは落ち、植物は枯れ、草も生えなくなります。
冬の間鹿は何を食べて生きているのでしょう。
冬の鹿は少ない植物を一生懸命食べて生きています。
例えば、
- 冬でも葉が残っている針葉樹の葉っぱ
- 植物の茎や根っこ
- 落ち葉(枯れ葉)
- 木の実(ドングリなど)
- 小枝
- 木の皮を剥がして食べる
など、どんな植物でも食べて生き延びようとします。
冬に命を落とす鹿もいる
上に書いた通り、鹿は食糧の少ない冬を越さなければなりません。
鹿は冬に備えて、春から夏にかけてたくさん植物を食べて体に脂肪を蓄えておきます。
冬で食料が少ない間は、身体に蓄積しておいた脂肪分もエネルギーとして利用して春を待ちます。
しかし、すべての鹿が厳しい冬を越せるわけではありません。
特に寒冷地に住む鹿は冬の間に命を落としてしまう確率が高く、同じニホンジカでもホンシュウジカと比べると北海道のエゾシカの寿命は5年ほど短くなります。
奈良の鹿の場合
天然記念物として保護されている奈良のシカの場合は少し事情が特殊です。
冬でエサが少ない間でも観光客から鹿せんべいをもらえますし、冬の朝には奈良の鹿愛護会が「鹿寄せ」を行って鹿にどんぐりを与えたりするため、他の地域の野生の鹿と比べると冬に命を落とす確率も低くなっています。
北海道のエゾシカの平均寿命が6~8年であるのに対し、奈良のシカの平均寿命は12~20年と約2倍になります。
大雪が降った日は奈良公園の鹿を見に行こう
大雪が降った日は、いつもは見られない鹿の姿を見るチャンスです。
雪の重みで垂れ下がってきた木の枝に付いている葉っぱを食べようと、一生懸命2本の後ろ足で立ち上がって高いところにある葉を食べようとする鹿の様子が見られますよ。
オススメスポットは、春日大社の参道です。
参考記事