鹿に噛まれてケガをする観光客急増!奈良公園で鹿に噛まれないために知っておきたい3つのポイント

奈良公園で鹿に噛まれるなどのケガが発生した件数が今年度は過去最高となる見通しであることが奈良県などの調査でわかりました。
参考リンク:NHK NEWS WEB

そこでこの記事では、奈良公園で鹿と触れ合う際にシカに噛まれないようにするための3つのポイントをお届けします。

鹿についての正しい知識を身に付けて、安全に奈良公園の鹿と触れ合いましょう。

 
鹿ニュース

 

 

重要ポイント①鹿せんべいをあげるときに焦らさない

鹿に噛まれてケガをした人のほとんどが、写真撮影をする時により良い写真を撮ろうとして鹿になかなかせんべいを与えずじらしてしまい、鹿が怒って噛みつく結果になっています。

 

鹿との写真撮影は素早く!

出来れば鹿せんべいを買う前に写真を撮る人と取られる人で役割分担をしておき、カメラアプリを立ち上げていつでもシャッターを押せる状態になってから被写体役の人が鹿せんべいを購入しましょう。

鹿せんべい購入後はすぐにせんべいが欲しい鹿たちが群がってきますので、すぐせんべいを与えつつ写真を撮りましょう。

決して鹿をじらしてはいけません。

奈良公園の鹿は人間のペットではなく、野生動物なのです。

 

鹿は人間におじぎしているのではなく人間を威嚇している

鹿がせんべいを持っている人に対してペコリ、ペコリとお辞儀をする姿が可愛くて動画に収めたいという人もいると思います。

でもご注意を!あれは人間にお辞儀をしているわけではなく、鹿からすれば「おいニンゲン!はやくそのせんべいをよこせ!」と威嚇する動きなのです。

鹿のおじぎ(威嚇行動)に気付いたら速やかにせんべいをあげてその場を離れることで、鹿にかまれるリスクを減らすことができます。

 

 

 

重要ポイント②冬の鹿はエサ不足で常に空腹!早くエサを寄越せと噛み付いてくる

冬は鹿のエサとなる葉っぱや草などの植物が少なく、鹿は常にお腹を空かせている状態です。

そこに人間がおやつの鹿せんべいを持ってきて、なかなかあげずにじらしたら鹿はどう思うでしょう。

人間だってお腹ペコペコな時に大好物のお菓子を目の前に出されて、それを食べるなと言われてじらされたらイライラしてきますよね?

鹿も一緒です。

奈良の鹿は野生動物なので、イライラしたらこちらに攻撃してくることももちろんあります。

噛まれる以外にも、オス鹿のツノで突かれたり、体ごと体当たりしてくる場合もあります。

鹿の成体は体重が100kgほどある個体も多数いるため、体当たりされたら小さなお子さんはもちろんのこと、大人だって吹っ飛んでしまいます。

くれぐれも、奈良の鹿にせんべいを与える時は素早く、じらさずにあげるようにしましょう。

 

 

重要ポイント③秋のオス鹿は発情期で興奮状態なので危険

秋はオス鹿の発情期です

オス鹿同士がケンカしている時は危険だから近寄らない

9月~11月ぐらいのオス鹿は、他のオス鹿と壮絶ななわばり争いを繰り広げています。

 

 
上の動画のように、オス同士がツノを突き合わせて強さを競い合い、自分の縄張りを広げたり守ったりするのです。

このような行動をしている時の鹿は興奮状態にあるため、絶対に近づかないでください。

人間が自分の縄張りを侵略しに来た!と思ったオス鹿に蹴られるなどしてケガをする可能性があります。

ぬた打ち中の鹿も興奮状態なので近寄らない

また、オス同士のケンカではありませんが、オス鹿が単独で泥浴び(ぬた打ち)をしていることもあります。

 

 
上の動画のように、体中に泥を塗りたくって暴れるのですが、これは人間でいうところのお風呂に入っているようなもので、繁殖期のオスがメスに対するオシャレアピールのためにするものです。

この「ぬた打ち」をしている時の鹿も興奮状態にありますので見かけても近寄らないようにしてください。

 

 

 

おわりに

奈良公園の鹿の頭数は2016年に1,180頭だったのが2017年は1,226頭と増加傾向にあります。

また、外国人観光客も奈良に増えつつあるため鹿関連のトラブルも起きやすくなっており、2017年度に鹿によりケガをした人の79%は外国人となっています。

鹿によってケガをした外国人のなかでは中国人が83%と最も多くなっています。

中国では毎年狂犬病での死者が2,000人近くいるなど、動物に噛まれる=病気に感染する、というイメージが強いようで、軽症のケガであっても「鹿に噛まれた」と関係機関に自己申告するケースが多いようです。

逆に日本人や欧米人は狂犬病のない環境で育っていることが多く、鹿に噛まれたぐらいではあまり動揺せず、通報しないことも多く、割合としては低くなっています。

奈良公園の鹿は野生動物であるということを忘れず、鹿の気持ちを考えながら鹿とのコミュニケーションを楽しみましょう。

 
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